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コラム: 「イケおじの「一周した感」と、こだわりを持つということ」

📰 出典: ニュースレター2023年10月度


役所広司

私は常に四半期目標を立てて、それを達成するように活きているのですが、その目標の軸の一つに「イケてるおやじになる」があります。
自分にとってのイケてるおやじ像(通称、イケおじ)を構成する要素がいくつかあって、例えば、笑いジワがあって、ひげモジャで、複数趣味があって、清潔感があって・・・みたいな。
例えるなら役所広司さんのような。人となりを知らないので雰囲気です。雰囲気。

イケおじの「一周した感」がかっこいい

皆さんも共感してくれたら嬉しいのですが、イケてるな〜と思える人って今のスタイルに最初から行き着いたわけではなく、むしろ前は逆のスタイルだった、ってことよく聞きませんか?
これを私は「一周した感」って呼んでます。
昔は必死だったし力入っていたけど、今は力抜けたよ、みたいな。
今のスタイルは昔の無茶があったんだ〜、みたいな。

逆に、若い時から力抜けている人はただのもやしです。裏を返せば、今の優れたスタイルに行き着くには、一度逆側のスタイルを経験していないと、深みが出ないともいえるわけです。

イケおじの一周した感と合気道を無理やりくっつけてみる

これから皆さんはたくさんの合気道のセミナーを受けることになると思いますが、「力を抜くことの重要性」についてよく聞くことになります。が、実は初心者が力を抜くことを多くの達人たちが否定しています。

故井上強一先生は「絶対に崩せる無力化の手順」という著書で、基本の技を知ってから【抜き】を知っていくべきと語っています。

なので、先生方が言う「力を抜きましょう」は、額面通りに力を抜くのではなく、力まず正しい動きや効果的な動きを考えてみようね、という意味合いだと思ってみましょう。

でも考えたってわからないから、力を入れてもいいから基本技を何度も練習してみて、時には悩み、技を身体に染み込ませる過程を経て、いつの間にか一周していて、ふと本当に力を抜いてみるとうまくいくかもしれません。そんな話でした。

こだわりを持ってもいいんじゃないか

追加でもう一個。子供を持つ親御さん向けに。
今から450年前、禅者の沢庵さんが、「剣道の修行とは、心の【こだわり】を取り去る修行法である」と唱えたそうです。

大人向けには、禅も武道も、様々な意味でのこだわり=執着をなくしていくことが目的だよ頑張って!って話なのですが、現代の子供に置き換えるとちょっと違った考え方ができるんじゃないでしょうか。

それは、現代の子供はまず、こだわりを捨て去る前に、こだわりを持つことから始めてもいいんじゃないか、ということです。
というのも、数年前に、指導で受け持った子供の生徒で、すごく教育熱心な親御さんのもと、毎日習い事で忙しい子供がいました。

合気道をつまらなさそうにやるので、逆にどんなことが好きなのか本人に聞いたところ、「何も好きじゃない」と答えました。
数年ぶりに最近偶然会いましたが、相変わらず習い事の波に流されているようで、つきたい仕事も「何にもなりたくない」とのことでした。

好きなものを見つける力を鍛えずに、テストの点と語学力だけ鍛えて、親御さんは果たしてどこに向かわせたいのかな、と疑問に思う出来事でした。自分は何が好きなのか、を知る方法やきっかけを与えることが、子育てにおいてまずすべきことなんじゃないかと思う次第です。

まとめ

役所広司・もやし・たくあんのお話でした。
合気道以外でも、今行き詰っていることがあったら、あえて逆側のスタイルに答えがあるかもしれませんよ。

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